PCと車 2020 1 19

 昔話をしましょう。
1980年代の後半において、
NEC(日本電気)は、コンピューター業界において、
日本どころか、世界においても存在感がありました。
パソコン業界においては、王者と言えたでしょう。
 当時のパソコンといえば、NECのPC98シリーズでした。
PC98シリーズの市場シェアは、9割を超えていたと思います。
 そのため、ソフトウェア業者は、
PC98仕様でソフトウェアを開発していたのです。
 しかし、風向きが変わるのは、
「Windows」というOSの登場です。
 Windowsが動けば、
パソコンというハードウェアは、
どこのメーカーでもよいということになったのです。
ソフトウェアは、Windows上で動くからです。
 こうなると、中小のメーカーでも、
パソコンというハードウェア市場に参入できて、
実際に、中小業者が大手企業になった事例があります。
 Windowsという共通の土台を作った結果、
パソコン業界は、劇的な変化がありました。
 そもそも、パソコンという規格を考えた「IBM」が、
パソコン業界から撤退するという衝撃的なニュースもありました。
 Windowsという共通の土台がなかった時代は、
ソフトウェアは、ハードウェアのオマケという存在だったのです。
つまり、ハードウェアメーカーが主役、ソフトウェア業者は脇役だったのです。
今や、その立場は逆転して、ハードウェアメーカーは従属的な存在になりました。
 さて、自動車業界も、その可能性があります。
自動運転ソフトウェアが、「Windows」のような存在になれば、
自動車メーカーは、従属的な存在になります。
つまり、自動車業界における「マイクロソフト」が出現するでしょう。














































































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